最高のつくば10耐[後編] ～ 希望は生み出すもの

前編(最高のつくば10耐[前編] ～ 極暑と絶望の淵)はコチラ。



次巡のレースレポの前に今回の極暑対策について少々。

・走った直後に頭から水をかぶる
・巻いてる手ぬぐいも水ビシャにしてかぶる
・冷房の効いた食堂で身体を冷やさせてもらう
・食料(固形物)は早めに入れとく
・腹五分程度
　⇒上2点はどちらも走行中のリバース防止
・たまにカキ氷を頬張って体内から冷やす
・ミスト扇風機で冷やす

参考画像。自分とマコさん。


モザイクで顔が見えないのが残念ですが2人とも凄まじい恍惚の表情をしていますｗｗ


あとは自分の出番前には再び頭から水をかぶっておく感じ。
もう水かぶってないと頭痛が止まらなかったので。



ちなみにお仲間のAKRチーム。

今回は3人/4人中が事故と怪我で満身創痍な状態だったのであくまでファンライド的な参加でした。
それでも終日いて送迎もしてくれたラスボスさん始め、差し入れや陣地機材など皆さん本当にありがとうございましたm(._.)m


あれ？？

お1人元気な人がいるんじゃ？？

いえ、この方はモノノフに全てを吸い取られている2013'夏だったのでｗ

そんなAKRチームのあまりにフリーダムすぎる一枚。


手前のバイクのサドルに突き刺さってるのは計測器。
そしてその向こうにチーム4人全員が仲良くダベってるｗｗｗ
もちろん10時間真っ只中です(・∀・)




てことで再びレースレポにいきます。


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3巡目くらいからもう経過時間の遅さにガックリしていた。
「まだあと半分以上もあるのかよー」
などと言いながらグッタリと。

ダメな奴。

でも身体も気持ちも疲れ果てていた。

どうやったら10時間走れるのかが全く分からなかった。



【4巡目】

スタートして見つけたのは3人のミニ集団。
声かけて早めに回しましょうとやるが2周くらいで崩壊。
そのあとも小集団を繋ぐ。

あまり記憶に残ってないがとにかく1番しんどかった巡。
途中で嗚咽はきながら必死に走っていた。
空腹のまま走っていたので出るものは何もなかったのが救い。

なんとか25分弱。



戻ったらショッキングな事態が。

カナさんが熱中症でリバースしてしまいダウンしたとの報。

でもよく分かる。
自分もいつ出てもおかしくなかった。
頭痛も少しずつ激しくなっていた。


どうしようか、、、目の前が真っ暗に、、、


とは何故かならなかった。


メンバー間で試行錯誤した案が出ていたが「いや、俺が行きますよ」と気づいたら言っていた。


体力も何もなかったのだが、絶対に走れると思えていた。自信があった。何故だか。

格好つけたわけでも無理したわけでもない。
強くあったのは『絶対にBチームで完走する』という想い。
とにかく俺が走ろうと思った。


カナさんにはたとえ1周だけでもいいので出来ればもう1度だけ走ってもらいたかった。
どうしても全員で完走したかったので。

でもそれはあくまで自分だけの想いだし体調がどうなるかは全く分からないので「気にせず必要なだけ休んでください」とだけ伝えてまたサーキットに戻った。



【5巡目】

スピードはもう考えず、とにかく出来るだけ時間をかけて走ろうと思っていた。
そんな考えだしトレインもなかったので半周くらいは単騎で走っていた。

ボロボロ単騎だから酷いペースかと思ったのだがなぜかまだ35前後で走れていた。
途中で長い高速トレインが来たので少し脚休めをしようと最後尾に飛び乗った。
どうせすぐ千切れるだろうと思いながら。

40前後の巡航だが流れがあったお陰か、切れずに乗れていたのででそのままGO。
5周か6周か？した後、集団が分裂。
自ら牽きながら周りを集めて小集団を形成してなんとか周回をもう少し稼ぐ。
まだ走れてる。

もしかしたらこの5巡目前半が最速だったかもしれない。
必死に走って30分。



ピット交代で仲間が迎えてくれるのがそれだけでとても嬉しかった。

すぐに頭から水をかぶる。
脚もずっとプルプルしている。
身体も食べ物を受け付けない。
空っぽだし頭もよく回らない。

だけどコースに出るとまだちゃんと走れてた。



カナさんが少し復活して走ってくれた。
激しく奮えた。
まだ俺らいけるじゃん！って思ったら、もう残りは2時間くらいになっていた。
希望がいつの間にか見えていた。


まだもう1度走らなくてはいけない。
ジマさんからバナナをもらいなんとか頬張ってラストランのエネルギーだけ用意する。



【6巡目】

ピットクローズ前の大事な巡。
みんな限界を超えていたのでチーム内の認識がちょっとバラけてしまっていてアンカーをどうするか微妙になっていた。
自分もあとどれくらい走れるのかが申し訳ないが分からなかった。

ただ、イケるならば自分がギリギリまで走ってアンカーに渡したいと思っていた。
勝手だが誰がアンカーでも自分の気持ちを全て託せればそれでいいと思って走りだした。


いきなり40程度の高速トレイン。
先頭交代しながら必死にまわす。
こんなにボロボロなはずなのにまだ走れる。

とにかく必死に走っていた。
少しずつバラけながらもまだトレインは高速で走っている。
そのまま何周回か重ねる。
この列車がある限りはいけると判断してピットクローズギリギリを目指してラスト2の合図を送る。

みんなの声が聞こえていた。
拳を出して「まだいけるよ！」って毎周回気持ちを伝えていた。

みんなの声。
まだ走れている自分。
そうしてラストラップ。

これで最後なんだと思うと最初のコーナーを抜けたあとの下りで涙が出そうになった。
その少し先でマコさんがこっち側まできて声を上げて応援してくれたのが見えた。
拳で応えて涙を引っ込めてまた必死に踏みなおした。

そうして走り抜けた30分。

アンカーのカナさんと握手して気持ちを目一杯託して送り出した。


自分の走りは終わったがチームはまだ終わっていない。
速さなんかどうでもいいからとにかく無事にゴールに入ってくれ！とひたすらに祈った。




ラストの15分は照明も灯ってとても幻想的になった。



カナさんはとにかく必死に走っている。
速くそしてしっかり走っている。

ピット前を通るたびに必死に声をあげた。
と同時にもう終わってくれていい、もう早くゴールさせてあげたいと思っていた。

zeroさんとヤスさんも必死に走っている。
みんなが必死に声を上げて応援していた。


必死と興奮。


こんな感じはいつ以来か。
いや、無かったかもしれない。



もう少し。

気づいたら涙が流れていた。
恥ずかしいからすぐ拭った。



その数分後。


ひたすらにゴールを切望し、と同時に終わりを惜しんでいた10時間が経過した。


みんなが無事にゴールを迎えた。


カナさんとヤスさんは手を挙げて一緒にゴールした。


拭った涙がまた流れた。


鮮明なんだけどよく覚えていない、そんな感覚。


とにかく3人のアンカーをみんなで迎えて騒いだ。





最高だった。



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「速くなるより強くなりたい」

強さの一片が今回分かったような気がしました。

限界を越えて走ることではなくて、上手く言えないけど揺らがない意思とそれを体現出来る身体？のようなことです。


自分が限界の先で走れていたのは何故なのかを考えたら、

少しはトレーニング出来ていたから。

Cento1のお陰。

そしてもう1つ。

気持ちというだけじゃ足りない何か。
これはなんだろうか。


などと考えていたら、自分が漠然と言って目指していた強さってこういうことなのかなぁ、と思ったわけです。



でも、こんな大袈裟に思わなくても時間が過ぎればゴールは出来るんです。

熱くならなくても速くて実力があればちゃんと完走出来るんです。

けど、感動しちゃってこんなこと思っちゃったんだから仕方ない！

自分はこれでいいんです。



1つの大きな誇りと少々の自信を得ることが出来ました。





★一緒に参加したみなみなさん


たくさんお世話になりました。

本当にありがとうございました。

また来年もやりましょう！！



最高でした(≧∇≦)



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